戦慄のドライブ 「ミッドナイト・ライド」 ― 2010年12月17日 23時28分05秒
マーク・ハミルを知ってますか?
映画ファンならば知らないはずないだろ!と言うのでしょうけども、
ハリソン・フォードに対する一般の認知度と比べれば全然低いはず。
ハリソン・フォードに対する一般の認知度と比べれば全然低いはず。
さて、二人の共通点は。
もちろん「スターウォーズ」初期三部作のメインだったということ。
しかし主演であるはずのルーク・スカイウォーカー役の
マーク・ハミルのその後はパッとせず、
ハン・ソロ役のハリソン・フォードはどんどん出世してしまった。
もともとは現場で大道具の手伝いをしてた男だと言うのに。
とはいえ、マーク・ハミルがパッとしなかったのは
あくまでハリウッド俳優としてでありまして、
コミックや声優の分野では活躍を重ねて賞も獲得しています。
最近では自身が関わったコミックの映画化で監督を務めるとか。
俳優を引退したわけではなく、ときどきB級作品で名前を見かけます。
そんなマーク・ハミルの俳優キャリアにスポットを当てましょう。
今日のVHSは「ミッドナイト・ライド」
1990年アメリカ製作 サスペンススリラー
ボブ・ブラルバー監督作品

仕事熱心な警察官の夫・ローソンへの愛情を失ってしまった
妻・ローラは彼女を愛している夫の制止を振切り家出してしまう。
彼女は車で友人の家に向う途中、ジャスティンという
人懐っこい青年を気まぐれに乗せてしまう。
だが彼は精神異常をきたした連続殺人鬼だった。
彼の異常性に気づくローラだったが時すでに遅し逃れることができない。
その頃、ローソンも後を追っていた。連続殺人鬼と警察官の対決が始まる!
妻・ローラは彼女を愛している夫の制止を振切り家出してしまう。
彼女は車で友人の家に向う途中、ジャスティンという
人懐っこい青年を気まぐれに乗せてしまう。
だが彼は精神異常をきたした連続殺人鬼だった。
彼の異常性に気づくローラだったが時すでに遅し逃れることができない。
その頃、ローソンも後を追っていた。連続殺人鬼と警察官の対決が始まる!
マーク・ハミルは警察官役・・・ではなく、連続殺人鬼役です。
危険な香りを漂わせた穏やかな笑みを浮かべながら、
ちょっとしたことでデンジャラスなスィッチが入る情緒不安定さ。
照明を顔の下から当てるような演出も古典的であるものの、
心のうちの不気味さを一層引き立てています。
精神不安定な親の元で育った彼は最愛の妹を失い心を病む。
そのためか女性への愛情と憎悪を極端に併せ持つ。
貸出を拒否したレンタカーショップの女性店員を殺し、
ローラとの道中で勘に触るモーテルの女主人を殺し、
言い争っていたカップルの女性を助けた後に殺す。
ローラを解放すると見せかけ車のタイヤに仕掛けをし動けなくする様に謀り、
丁度よく通りかかるバスに彼女が乗ると運転手は殺されており、
代わりに運転していたのは悪魔のジャスティン!
どっから来たんだ?と思うのは置いといてこの陰湿さがたまらない。
彼はローラを思う様にするため精神病院の信頼する医師を訪ね、
彼女を電気ショックにかけようとするに至る。
この医師を演じるのがロバート・ミッチャムで、
いくらローラを人質として取られた様な状態とはいえ、
何とかしてよ!と思うのですが何もしてくれません。
一方でローラの唯一の救いの手であるローソンもジャスティンと対決。
一度目は路上で引かれたフリをしていたジャスティンの罠にはまり、
「グラインドハウスinデスプルーフ」よろしく、
車のボンネットに括り付けられトレーラーに体当たりの恐怖を味わう。
狂喜の形相で体当たりし続けるジャスティンがなんとも言えない。
そしてリベンジのカーチェイス&ガンアクションを経て、
病院内での肉弾戦からが二人の本領発揮。
ジャスティンはどこから調達したかバギーに跨りローソンに体当たりと、
走行中に長い獲物を地面に擦り火花を散らせる。
「ブラック・レイン」の松田勇作のパクリでしょうか?
そう言えばなんとなく唇のつり方が似ていなくもありません。
ローソンを演じるのはB級アクションスター、マイケル・ダディコフ。
フィルモグラフィを観るとそれまでは"ニンジャ物"(忍者ではない)など
イロモノばかりやっているのでこれがまともな現代人の役かもしれない。
いやいや、まともかは知りませんけども。
「エグゼクティブ・デシジョン」を安っぽくした様な
「エグゼクティブ・コマンド」などにもこの後主演しています。
この二人のぶつかり合いがやりたい放題見せてくれます。
消火器、手術用の切断機など手当たり次第に武器にしての流血の戦い。
そうだなあ、1990年頃のアクションと言えば、
なんだか知らないうちに手が折れるは足が折れるはあちこち血流し、
ボロボロの殴り合いになっていくのが定番だったなあと思い出し、
この作品もその懐かしい日々を裏切りません。
そして何故かこのダディコフ、とくに物語上の意味もなく最初から足を負傷して
ギブスまでつけているのですが、もしや本当に折れていたのか?
マーク・ハミルのそのアブないキレぶりが良い。
まさか溜まっていた鬱憤を全解放したのではないかというほど
演じるのを楽しんでいる感すら感じられます。
こんな危険な人物を乗せることもあるかも知れないということで、
現在のアメリカでは治安維持のためヒッチハイクを禁止する州が多数の様です。
旦那さんが追いかけてきてくれて良かったなあ。
喧嘩しても行きずりの男を乗せてはいけませんぞ。
「テルマ&ルイーズ」のブラット・ピッドの様な男などいない(あれも財布スッたけど)。
現在のアメリカでは治安維持のためヒッチハイクを禁止する州が多数の様です。
旦那さんが追いかけてきてくれて良かったなあ。
喧嘩しても行きずりの男を乗せてはいけませんぞ。
「テルマ&ルイーズ」のブラット・ピッドの様な男などいない(あれも財布スッたけど)。
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