私とスパロボ ~SRWロードが開かれた2010年12月16日 23時57分45秒

さて、SFCの「第3次スーパーロボット大戦」を手に入れた中学生の僕は、
しばらくの間ゲームと言えばそればかり遊んでいました。
と、いうより高校受験勉強以外はほぼそれに費やしていた。

この「第3次」はマルチシナリオ・マルチエンディングを採用していたため、
30数話のシナリオを何度も繰り返して遊べるようになっていました。
さらに自分なりに攻略データを記録したノートを作成したものです。
(当時はまだインターネットで攻略サイトを検索、なんてほとんどゼロの時代。)

そんな1993年の暮れに「第3次」を入手して間もなく。
高校受験本番の頃、僕の心を賑わすニュースが報じられる。
それが、SFC「スーパーロボット大戦EX」の発売決定。
「第3次」の続編です。

「第3次」に登場したゲームオリジナルのメカ&キャラクター。
それが「第2次」から登場して現在まで人気の高い、
現在では立派に"作品化"した「魔装機神サイバスター」です。
他のアニメ作品とならべても遜色ないカッコよさに、
本当にそんな作品があったのか?と勘違いしたものでした。

そのサイバスターに初めてスポットを当てたのが「EX」。
ガンダムやマジンガーZの御馴染みの面々はやや脇として登場。
それゆえに、SFCスパロボの「第3次」と「第4次」の間を接続する
ストーリーの正史でありながら(一方その頃的な話ではない直系の話)、
当時から外伝的扱いを受けていました。

また、1993年7月の「第3次」から1994年3月25日の「EX」までと、
1年も開かない期間での発売と、ボリュームが少なめの構成である点も、
ややグレードダウンの意味をこめて外伝と呼ばれる所以かと思います。
とはいえ、ISSというシステムやグラフィックの新調など新規のものも多い。

現在ではスパロボの外伝と言えば、
「オリジナルジェネレーション」であったり、「無限のフロンティア」だったり、
ゲームオリジナルキャラクターのみで構成された作品を概ね指してます。


しかし、外伝であろうと本編だろうとも既にスパロボに魅せられた僕は購入を決定。
これが初めて発売日に買ったスパロボとなったのでした。
高校受験はその時にはめでたく終了。

ちなみにこの時期SFCでは、「真・女神転生II」「スーパーメトロイド」
「ファイナルファンタジーVI」「ファイアーエムブレム 紋章の謎」などが発売。
なお、この年の年末にはプレイステーション、セガサターンが発売します。

この「EX」の登場作品は・・・


機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
機動戦士Ζガンダム
機動戦士ガンダムΖΖ
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
機動戦士ガンダムF91
聖戦士ダンバイン (初登場)
マジンガーZ
グレートマジンガー
UFOロボ グレンダイザー
ゲッターロボ
ゲッターロボG
戦国魔神ゴーショーグン (初登場)
魔装機神サイバスター


「聖戦士ダンバイン」「戦国魔神ゴーショーグン」そのどちらも当時、
記憶にその名前だけは刻まれていたもののどんな作品かは忘却の彼方。
かろうじてダンバインはコミックボンボンに連載した「プラモ狂四郎」に登場したため、
どんな容貌でどんな武器を使うか程度は見ていました。

ただこの2作品は、当時近所に存在していたレンタルビデオ店に、
ダンバインの総集編と新作OVAセット「New Story of Aura Battler DUNBINE」と、
ゴーショーグンの劇場版のVHSがあり、かろうじて観賞することができました。
今でこそ有名な部類に入るこのアニメもまた、当時は掘り起こされた感が強いものでした。

そのダンバインをVHSで観賞したことにより出会ったのは主題歌を歌唱するMIO。
「EX」の「ダンバインとぶ」のアレンジでリズムに魅せられ、原曲で彼女の歌声の虜に。
そしてゲームに戻る。そして知ってしまった、「歌を覚える」という楽しさを!
「第3次」でも知ってる歌は歌っていたものの、知らないものがそれまででした。
この「EX」から始まる僕のクセの1つ、「とりあえず作品の歌だけは覚えておく」。
そして後に"歌集め"の旅が始まっていくのでした。

もうひとつ。このあたりから僕がはまり出したものに「開発者インタビュー」収集があります。
ゲーム雑誌、攻略本掲載の開発者達のあらゆる発言を読むこと、その目的は
次回に登場するかもしれない原作の話や、知らない原作のネタを集めること。
どんな些細な発言も取りこぼしなく集めていくと、真実は見えなくとも妄想が広がる。
そして次回作の発売まで悶々として楽しむのでした。・・・ってアブナイ人だぞ。

おかげでウィンキーソフトが開発でバンプレストが発売とかどちらが言い出したとか、
普通に遊ぶにはどーうでもよい裏の仕組みを自然と知っていくことになり、
その辺りはトリビア集めやゴシップネタ&噂話が寄って来る発端になったのかもしれない。
江戸家子猫のゲーム番組でスパロボが紹介される回まで欠かさず見てしまった。

スパロボの攻略本と言えば現在は分厚い枕の部類ですが、
当時の攻略本は100ページちょい。値段も600~800円台。
ゲームソフトは8000~10000円の時代だったのに、書籍はまだまだ安かった。

「魔装機神」の設定は今となってはかなり修正を加えられているものの、
既にこの頃に細かい設定が考えられており、キャラクター設定画も公開されていました。
現在の河野さち子女史によるブラッシュアップが図られる以前と思われる。


さて、この「EX」のエンディング画面には次のメッセージが刻まれています。

「To be continued・・・第4次スーパーロボット大戦」

黒い画面に強敵登場のBGMにのせて浮かび上がったこの白文字。
このメッセージを見たとき、僕らの衝撃と喜びがいかほどのものだったか!
燦然と輝く「4」のナンバリングを、以降の新シリーズではまだ、見ない。

ときは1994年の春。1995年3月17日の「第4次」発売まで、
ゲーム雑誌を毎週追い続ける長い長い期待ともどかしさが募っていくのでした。


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