人間を描ききれるか 「機動戦士ガンダムAGE」 ― 2011年06月13日 23時21分35秒
■機動戦士ガンダムAGE 公式サイト
http://www.gundam-age.net/
http://www.gundam-age.net/
ガンダムシリーズの新作がついに発表となりました。
その名も「機動戦士ガンダムAGE(エイジ)」。
親子孫三世代に渡る100年史で、正体不明の敵と戦うそうです。
この正体不明の敵、14年もの間一度も勝利できなかった恐るべき敵、
だそうですが(公式サイトより)、のんびり侵略していたんでしょうか?
この正体不明の敵、14年もの間一度も勝利できなかった恐るべき敵、
だそうですが(公式サイトより)、のんびり侵略していたんでしょうか?
生物なのか機械なのかよく分からないですが、これがもし、
太古の昔に宇宙移民に出発した人類の進化の果てだったら、
なんともうんにゃというかまるっきりアレですな。
さらにガンダムは自己進化してしまうそうです。
自己進化といえばもうシリーズファンならアレなわけで。
それはさておき、随分キャラクターが若い印象を受けますが、
年齢的には最初の(?)主人公・フリットは14歳。
ファーストガンダムのアムロ・レイは15歳でした。
「00」の刹那・F・セイエイは同齢と思いきや16歳なのだそうな。
フリットの年齢も十代半ばの主人公が主要なガンダムシリーズでは
標準的な年齢ですが、より若く幼く見えるのはやはり
キャラクターデザインの傾向とセンスによるものなのでしょう。
ファーストは安彦良和などが描いたものだからブライトさんはあの顔で18歳。
デザイナーによるものと言えどもガンダムのミステリーです。
ガンダムに限らず、最近のキャラクターデザインは幼く見える描き方が多い。
別にそれが悪いことではありませんが、懸念とするときは、
少年少女と老人の間の中間層を描いたときにきちんとそう見えるか、
また、血の通った人間に見えるかどうかが鍵になると思う。
別にそれが悪いことではありませんが、懸念とするときは、
少年少女と老人の間の中間層を描いたときにきちんとそう見えるか、
また、血の通った人間に見えるかどうかが鍵になると思う。
母親と言ってもお姉さんと言っても差し支えなかったたり、
先生と言っても生徒と言ってもどちらでも通用してしまう
デザイナーの絵というのは現実に存在する。
僕はあまりそれは実力が高いという気がしない。
服装や設定ではなく、顔や体型しぐさできちんと描いて欲しい。
ガンダムの世界は、大人達と少年達のドラマだと思います。
このシリーズは少年少女も大事ですが、それに対する大人も
きちんと描けていなければならないと思います。
さて、ガンダムAGE。どんな大人達を描いてくれるのか。
このシリーズは少年少女も大事ですが、それに対する大人も
きちんと描けていなければならないと思います。
さて、ガンダムAGE。どんな大人達を描いてくれるのか。
君は、描ききれるか?
コメント
_ 慧 ― 2011年06月22日 06時10分57秒
_ 河永 ― 2011年06月28日 07時17分53秒
>慧さん
「若者の前に立ちはだかる側の人間をしっかりと描ければこそ、若者達が光る」
そうですね。
人間も物語も、周囲との対比や比較によって浮上がることもありますね。
人を見るときはその人を取り巻く人間を見よとも言います。
他者とのコミュニケーションによって人間は形成されていきます。
とすれば周囲からしっかり描かなければならないことは必然なのでしょうね。
老若男女いずれを描こうと、いきなりそこに現れたばかりの人間に
人生を背負わせるのは並みの力ではありません。
そのために広い視野を持ち、興味のないものを含めて
あらゆるものを観察していくことと昔聞いたことは意味を増してきて、
今広く応用できることなのかもしれません。
「若者の前に立ちはだかる側の人間をしっかりと描ければこそ、若者達が光る」
そうですね。
人間も物語も、周囲との対比や比較によって浮上がることもありますね。
人を見るときはその人を取り巻く人間を見よとも言います。
他者とのコミュニケーションによって人間は形成されていきます。
とすれば周囲からしっかり描かなければならないことは必然なのでしょうね。
老若男女いずれを描こうと、いきなりそこに現れたばかりの人間に
人生を背負わせるのは並みの力ではありません。
そのために広い視野を持ち、興味のないものを含めて
あらゆるものを観察していくことと昔聞いたことは意味を増してきて、
今広く応用できることなのかもしれません。
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仕事柄、とても勉強になります。
「あらゆる世代の人間を描ける人」
若者の前に立ちはだかる側の人間をしっかりと描ければこそ、若者達が光るのです。
彼の描く大人キャラは魅力的な人間ばかり。
ジオンの側の大人達は、敵役であることもあり、各々野望を持つ者たちがほとんどです。
功を焦る若い兵、老いてなお・・・の老兵、脂の乗り切った歴戦の勇士、などなど。
一方、連邦軍は、「疲弊した巨大な組織」の空気に染まった、「倦んだ」大人達が多数。
その中で孤軍奮闘の気骨の者、マイペースで研究に励む技術者、官僚的な首脳などなど。
シナリオに書かれた人柄を、相応しい年齢もおろそかにせず、絵に出来る人はそう多くは
いません。
この仕事の世界は、新人を募るときに、「可愛い女の子が描けさえすれば・・・」
といった謳い文句を使います。たしかにそれは欠かせませんが、
それだけでは長くこの世界に居続けることは出来ません。
「ひと」を描けなければ、物語は作れないのです。
自身、年を重ねるほどに、それを感じます。