宮城の映画の今 ― 2011年04月27日 22時56分37秒
震災後、これまで宮城県内において映画館は4館再開され、そして4月29日には、
仙台市中心部・仙台駅に近い映画館、桜井薬局セントラルホールが再開します。
仙台市中心部・仙台駅に近い映画館、桜井薬局セントラルホールが再開します。
セントラルホールの初回上映作品は「漫才ギャング」。
品川ヒロシ監督の「ドロップ」に続く監督第二弾作品です。
その後のスケジュールには「白いリボン」などもありますが、
初めは明るめな印象を受ける作品から始めるように思えます。
品川ヒロシ監督の「ドロップ」に続く監督第二弾作品です。
その後のスケジュールには「白いリボン」などもありますが、
初めは明るめな印象を受ける作品から始めるように思えます。
津波で多大な被害を被ったにも関わらず、
内陸の泉コロナワールドや109シネマズ富谷に先駆けて再開した
石巻と名取のワーナーマイカルも上映作品の半分以上は明るめの印象、
元気の出る印象を与えてくれる作品で埋められています。
そりゃやっと観られる映画でこのご時世、それも現実の凄惨さを見た我々に、
聞いたこともない作品で殺人鬼が人を殺しまくったり
主人公が精神を病んでいったり、監督の猛烈な自己批判など
そんな映画を観る気分にはまだまだならないのが普通。
さらに気持ちが重くなる様な映画など見せられたらたまったものではない。
聞いたこともない作品で殺人鬼が人を殺しまくったり
主人公が精神を病んでいったり、監督の猛烈な自己批判など
そんな映画を観る気分にはまだまだならないのが普通。
さらに気持ちが重くなる様な映画など見せられたらたまったものではない。
そういった映画館側の配慮や狙いもあると思いますが、
しかし震災を別にして考えて昨今の日本映画などの作品群を眺めると、
こういう状況で真価を発揮する、温もりある人情喜劇、底抜けの笑いなど、
それを作れる力が減衰している、見直されずに来たことの現れの様にも思う。
これから作るのではなく、用意していたようにパッと出せるものがない、
"最新の"ものがないということではないでしょうか。
(よく探せばあるかもしれませんが、直ぐに出ないところがそもそも。)
しかし震災を別にして考えて昨今の日本映画などの作品群を眺めると、
こういう状況で真価を発揮する、温もりある人情喜劇、底抜けの笑いなど、
それを作れる力が減衰している、見直されずに来たことの現れの様にも思う。
これから作るのではなく、用意していたようにパッと出せるものがない、
"最新の"ものがないということではないでしょうか。
(よく探せばあるかもしれませんが、直ぐに出ないところがそもそも。)
気仙沼で小さな小さな上映会が開かれたという記事が河北新報に掲載されました。
作品は寅さん、「男はつらいよ!」だったそうです。
■河北新報ニュース 気仙沼市仙翁寺(宮城)/映写機で名画を鑑賞
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1065/20110420_01.htm
劇場でも最新作をかけずに寅さんや釣りバカ日誌、
岡本喜八や大林宣彦先生の作品をかけたらどうですか。
今見てもすごい50本よりも笑える今見るべき50本の日本映画を用意しましょう。
もちろん、これから作るものにも期待したいです。
どうか笑って泣ける(温かい涙ですよ)、ほっとする(癒しじゃなくね)、
あと少しオシャレで粋な映画作りをして欲しいと思います。
というかこれで作り手の姿勢が変わらなければ、ね。
それと、上述の上映会ではスクリーンなど当然ない状態ですので、
お寺の本堂で大きな模造紙を貼り合せて映写したということです。
これを多くの映画関係者の心に刻んでいて欲しい。
より良い音質・画質で観て欲しいという上映側の気持ちは分かりますが、
この非常時に良い設備を求めるのは寝言だけにしておきましょうか。
僕も音や画質の違いで作品の印象が変わることは身を持って感じている。
しかし、であります。
模造紙から語りかける寅さんは、ほかのどんな立派なスクリーンで上映したときより、
神々しく輝き、温かみを放ち、観た人の心に何かを強く残せたと思いますよ。
今、大事なものはなんなのでしょうか。
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