突然、力を発揮するもの2011年03月30日 22時54分21秒

こちらの地域で水道が復旧して一週間ほどになりますが、
今回の断水で我が家で活躍した意外なものがこのペットボトル。

この土だらけのペットボトルはなんぞやといいますと、
うちの庭に転がっていた"ネコよけペットボトル"です。

ネコよけペットボトル自体もそれを置いている人も、
いまでは絶滅指定種だと思っていましたが、
僕の父が頑固にも置き続けていたのでした。

今回の水道復旧まで、水を必要としたものは、
炊事、洗顔・歯磨き、飲料水、食器洗い、トイレ。

家に確保された水は2Lペットボトルが2本ほどありましたが、
後はお風呂とバケツ3個ほどの汲み置きのみです。
もちろん、他にタンクを持って給水に行かねばなりませんでした。
この地域では学校のプールの水さえ使い切ったほど。

お風呂の水(入浴はしていない)を食器洗いに使い、
使った後でトイレの水に使うなどの再利用戦法。
一度使って捨てるということはまずありません。
しかもトイレで流すのは大きな方のみ。

ちなみに、食器洗いの水も同じ水を3回ほど繰り返し、食器洗いに使いました。
食器にサランラップを敷き、紙でふき取るなどの工夫を重ねた上で。

しかし、そんな使いまわしや節水を試みても水は減っていきます。
そこで、使える水はなんでも使うようにと家を見回すと、
庭にネコよけペットボトルが転がっていたのでした。

いつ入れたのかは定かではありませんし、外に土を被って転がっているので、
もちろん飲料水や炊事には使えませんが、トイレを流す水には使えます。
僅かでも良いからと庭中からかき集めると、意外にも40L以上確保できました。
そんなにネコよけたかったのか…。

全く役に立たない様に思えたものがいざという局面で非常に役に立った、
という教訓話の様なものが実際に起こった瞬間でした。
これでも足りなければ除湿剤に溜まった水も使う意気込みでしたよ。


ほかにも、雪が降ればバケツに放り込んで日向で溶かしておいたり、
雪解け水を溜めておいたり、考え付く限りのことをしました。
放射能が混じっているのでは…という不安もありましたが、
実際問題、不確かなことで四の五の言ってられません。

そんなとき、突然出てきた我が家の水道の水!
細々と頼りない量しか最初はでませんでしたが、そのときの感動と言ったら。
今でも大切に使わなければならないと思い、節水は続けています。

次はまだ水道が出ていない、多賀城の伯母のところに水を持っていきます。
せめてできることをやっていかねば。

水は必要なものですから、こんな天候の日も水を汲みに行かねばなりません。
ですが、給水に来て頂いていた給水車の皆さんに聞いてみると、
遠く遠く関西、京都や広島、愛媛から来てくれていました。

その中でも、愛媛の宇和島市から来た方が言いました。
仙台(伊達)に縁があるから、と。
色々な方から助力を頂いていますが、本当にじんとしてしまいました。

今日の歌は、ウルトラマンコスモス ED 「心の絆」
http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=68081
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