マリオ to マリオ2010年10月20日 23時05分31秒

ファミコンミニ スーパーマリオブラザーズ
ファミコンミニ スーパーマリオブラザーズ

さて、「スーパーマリオ」に関してきちんとした思い出語りをしましょうか。
「スーパーマリオ」と僕の初めての出会いは近所の床屋さんだった。
床屋さんが順番待ち用に漫画本だけなく、ファミコンを置いたのである。
今考えると実に贅沢な話だったと思う。

そこでスーパーマリオを実際に遊んだのがファーストコンタクトだったわけ
ですが、やはり順番待ちの間だけではあ遊びきれようはずがない。
当然ながら他にも遊びたいファミコン少年達がいるわけで、
いつも遊べるわけではありませんでした。


僕の手元にファミコンがやってくるまでにはそれから2年ぐらい後、
1987年の初め頃まで待たなくてはならなかったはずだったのだ。
そこから「スーパーマリオ」を遊びまくったわけですが、
どういうわけか買った記憶も売った記憶もない。
友だちから借りたマリオを遊び倒していたと思うが大変申し訳ない話です。
今も所蔵ファミコンソフトを漁ったけれども「スーパーマリオ」は無い。

ファミコンミニ スーパーマリオブラザーズ2
ファミコンミニ スーパーマリオブラザーズ2

スーパーマリオの発売から2年ぐらいは確かに経っていたはずで、
「スーパーマリオブラザーズ2」も出ていたと思う。
それでもマリオは古びていなかった。当時のゲーム進化はゆっくりだったし、
それ以前にマリオの面白さが後発のゲームに十分勝っていたのでしょう。

ただ、年月が経つ間に僕が務めたのは、攻略本やゲーム雑誌を熟読することでした。
当時の僕は徳間書店の「ファミリーコンピュータマガジン」がお気に入り。
何故ならば「スーパーマリオ」の全ステージMAPが
隠されたアイテムの位置まで細かく掲載されていたから。
それを読み続け、頭の中でマリオを操作して来るべき闘いのための
イメージトレーニングを積んでいたわけです。
暗いと思いでしょうが、当時の裕福ではないファミコン不所持少年達の、
それがごくごく普通の日常だったのです。


さて、その「ファミリーコンピュータマガジン」略して「ファミマガ」を
じっくり読みすぎたことが、ある落し物を僕の中に残すことになる。

当時はファミコンにおける常識として「ウラ技」が全盛でした。
それは、普通ではやらない変わったことをやると、
ゲームのプログラムのバグを意図的に発生させるなどして行われたもので、
ゲームプレイ中に妙な現象が起きたり、アイテムが大量に入手できたりするものでした。
僕の記憶では、ファミマガ誌上ではこれを読者が発見したものを
投稿してもらって何がしか金券を発行するシステムだった様に思いますが、
それは定かではありません。

そこにあった技の中に、「『スーパーマリオブラザーズ』で最初のキノコを取って、
ファイアーフラワーを取ってからノーミスでフラワーを取り続けると、
37個目(ステージ:6-3)以降のフラワーは全て1UPになる」というものがありました。

1UP=ゲームをやり直せる回数が1回増えること。
キノコ=マリオが小さいマリオから大きいマリオになるアイテム。
フラワー=大きいマリオで無いと入手できない、ファイアーボールを放てるようになる。


フラワーを取るとファイアーマリオという状態になりますが、
その状態でフラワーを取っても通常は1000点くらいスコアが入るだけ。
この技を知ったその時、僕の闘争心に火が点きました。
来る日も来る日もゲームは「スーパーマリオ」を遊び続ける日々。
ゲーム以外も配管工のバイトをして亀を踏み付け常にダッシュで移動し、
食事はキノコ御飯にキノコ汁にキノコのソテーにキノコの(以下略)。


・・・・・・・・・・


さて、ファミマガではそのウラ技を「ウル技(テク)」と呼び、
さらにその中に「ウソ技(テク)」という、デタラメな技を用意して、
読者にどれがそうなのというクイズを出していました。

僕が挑戦していたのがその「ウソ技」だったと知った頃には、
僕とマリオは既に一心同体同じ釜の飯の釜まで喰らう戦友でした。
振り返れば死屍累々続くクリボーとノコノコの亡骸。
食べたフラワーとキノコの数は某四千年国家の人口に等しい。

それでもふとしたとき、僕はマリオのROMを差し込んだ。
そして、やっぱりキノコとフラワーをコンプリートし続け、
ワープゾーンも使用しないでクリアを続けた。
ウソではあったが、結果としてマリオの腕は上達した。
「ドラゴンボール」の超聖水のエピソードの様なものだ(←違うと思う。)。


今でも、コントローラーを握ればマリオと僕のシンクロ率は400%を超過する。
無駄な時間を費やしたなどとは微塵も思っていいない。

もっとも10年近く「スーパーマリオ」はプレイしていない。
それでも振り返れば奴はそこにいる。年月など一瞬に越えられると信じている。

もう一つ、マリオに関する忘れがたき想い出としては、
「大魔王ネオクッパの挑戦」というキーワードを是非後世に残したいのですが、
いかんせん手元には本が残っておらず資料不足のため、
謎の言葉として検索をしてください。トンでもないことがわかります。
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