響け天使の歌声 「エクレール/お菓子放浪記」トークイベントin富谷町2010年10月10日 23時34分43秒

富谷町で十三夜祭りで公開された、
映画「エクレール/お菓子放浪記」のオープンセットを見ました。

■「エクレール/お菓子放浪記」
 http://www.cinema-tohoku.co.jp/okasi/


「お菓子放浪記」は西村滋原作、近藤明男監督の作品で、
65年前の日本で戦中・戦後を孤児になりながらも生き抜いた少年の物語。
今は描ける人が非常に少なくなった時代の話ですが、
近藤明男監督の「ふみ子の海」を見たとき、
「ああ、まだこういう映画を撮れる人がいるんだなあ」と感じました。
「お菓子放浪記」もまた、心に染み入る映画になることでしょう。





このセットは製作したものと元から存在したものを組合わせたものだそうです。
監督の構想では戦後の焼け野原に立つ、闇市などのシーンを撮影するとのこと。
そのために、良い具合の壊れ方である必要があります。
美術班で最初から作ったら膨大な予算がかかるとのことで絶賛されてました。


これもまた悩ましいかと思います。昔の風景を撮影するには絶好のポイントですが、
土地の人にとっては新しく立て直したい場合もあると思いますから。
伊勢市に行ったときに耳にした観光資源と住居事情の両立に似ていると思います。


さて、ここでは映画の監督を務める近藤明男監督と、
映画の主人公・アキオ少年役を演じる吉井一肇君のトークイベントが行われました。

オープンセットの元となったこの場所を発見したときのことを熱く語る監督。
アキオ君役の吉井一肇君は、映画は始めての出演ですが、
舞台「レ・ミゼラブル」などで活躍中だそうです。
初々しいですがやはり輝くようなオーラがありますね。

ここで物語のキーワードとなる歌声を披露する一肇君。
なんと綺麗な歌声!鶯のような純度100%の透明感!
登場した時からかわいい~!!という声が絶えませんでしたが、
この歌声でがっちりみんなのハートを掴みました。
子役は大抵、かわいいと言われるものですが、一肇君は雰囲気が違います。
天使のような子とは彼のような子を言うのでしょう。
映画への期待も断然高まります。

「エクレール/お菓子放浪記」は宮城県内の各所で撮影中です。
富谷町の他、石巻でもラストシーンを撮影する予定とのこと。
エキストラも大募集中、また、援助も募っていますので
皆さん、宮城でつくる映画をぜひぜひ応援しましょう。

この映画はシネマとうほくで配給され、おそらく劇場公開の他に、
「ふみ子の海」や「待合室」のように各地公民館や文化施設を
巡回して上映される形態もとられるかと思われます。
ぜひ多くの方にご覧頂きたいですね。
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