戦女子高生 ― 2008年10月22日 23時49分08秒
「片腕マシンガール」についてのこと。
<物語>
女子高生アミの弟が同級生のいじめによって殺される。
兄弟の両親は過去にある事件で無実の罪を着せられて自殺。
そのためアミたちは周囲から非難の目を浴び孤立していた。
しかも警察は弟の死を自殺と葬ろうとしていた。
そして、アミは弟の残した「殺したい奴」ノートを発見するが、
苛めっ子の親に直接訴えたアミは逆に暴力を受ける。
周囲の理不尽さに激怒したアミはカマを手に
その息子と母親を殺し、父親にも深手を負わせる。
殺す直前、苛めっ子のリーダー・ショウがヤクザの息子と知ったアミは
殴り込みをかけるが捕らえられ片腕を失う。
重傷を追いなんとか逃げ出したアミはもう一人苛めの犠牲になった
少年の車修理工場を営む両親、ミキとスグルに助けられ、
ミキから格闘術を学び、スグルからマシンガンの左腕を授かり、
復讐に燃える鬼となるのだった!
昨今の戦う女の子は演技がド下手でお寒いばかりだというのに、
こんなに凛々しき戦う女子高生ヒロインは久しぶり。
私は「スケバン刑事」の再放送世代でありますが、
どちらかというと「セーラー服反逆同盟」でした。
それ以降の女の子の本当にアクションと呼べるものは
ほぼ絶滅したかのように思えましたがここに復活。
主人公の女子高生がカマで首を切り裂き、
苛めっ子の生首を鍋につけて母親に開けさせ、
そのまま母親の首も切り裂き、
風呂に入っていた父親に血のシャワーを浴びせる。
この血がホースから噴出すような過剰な血飛沫。
苛めっ子のリーダーのヤクザの家は
なんと服部半蔵一族の末裔で子分に至るまで忍術の達人。
もちろんヤクザも自分以外の人間はゴミ以下に扱う悪逆非道の限り。
そして真打のアミの新しい片腕となる装着式マシンガンも、
なんの疑問も抱く暇もなく粉微塵に相手を粉砕。
これでかの過激な描写と荒唐無稽な脚本にただただ驚愕するのみ。
しかし、それらはアイデアでありテクニックであり、
それ自体視覚的には衝撃的でもこちらのアドレナリンを放出させ、
復讐という甘美で禁忌な響を楽しむものではありません。
例えば「着信アリFinal」が苛めっ子への復讐という導入から
こんな奴等、どんどん呪い殺されて構わないと思わせたところで、
こんなもんじゃないの感見え見えの流行のメロドラマテイスト
をも導入したために失速したように。
昔、「狂い咲きサンダーロード」という映画がありました。
監督は石井聰亙。1980年制作。
暴走族の争いに挑んだ暴走族少年が右翼に助けられるも、
右翼の活動に馴染めず脱退し、右翼と暴走族双方から狙われ、
親友を暴行され、自身はバイク乗りの命、右手・右足のつま先を失う。
やがて少年は怒りを胸に、右翼と暴走族を相手に一人立ち向う。
この少年の最後の出で立ちがフック船長のような鍵爪義手と
重火器と漆黒のライダースーツ。
謎の武器商人のバズーカ援護射撃を受けて、
右翼の装甲車に立ち向う、まさに狂い咲きな快作。
「片腕マシンガール」は70年代の復讐劇を意識したというものの、
私は真っ先に「狂い咲きサンダーロード」が浮びました。
2本に共通するのはなんとも形容しがたい
炎のような情念と津波のような衝撃だと思います。
それは役者の持つ生の感情と演技もあれども、
「ずっとこんな作品を撮りたかった」という
造り手の情念が観客を呑み込んでいるのではないでしょうか。
そうでなければただのギャグで終わってしまいます。
この作品は日本ではなく100%アメリカ資本の作品で
アメリカでの受けを意識して制作し成功したもの。
英語の字幕が付いているのはそういう訳であります。
井口監督、続編のアイデアもあるというのですが、
「作りたかった」念願がかなっても、
「こんなの作りたい」という情念を持続し続けて欲しいです。
とにかく、残酷アクションというのは先駆ばかりが目立ち、
後は一番手も含めて粗製濫造で急速に萎むものですから。
<物語>
女子高生アミの弟が同級生のいじめによって殺される。
兄弟の両親は過去にある事件で無実の罪を着せられて自殺。
そのためアミたちは周囲から非難の目を浴び孤立していた。
しかも警察は弟の死を自殺と葬ろうとしていた。
そして、アミは弟の残した「殺したい奴」ノートを発見するが、
苛めっ子の親に直接訴えたアミは逆に暴力を受ける。
周囲の理不尽さに激怒したアミはカマを手に
その息子と母親を殺し、父親にも深手を負わせる。
殺す直前、苛めっ子のリーダー・ショウがヤクザの息子と知ったアミは
殴り込みをかけるが捕らえられ片腕を失う。
重傷を追いなんとか逃げ出したアミはもう一人苛めの犠牲になった
少年の車修理工場を営む両親、ミキとスグルに助けられ、
ミキから格闘術を学び、スグルからマシンガンの左腕を授かり、
復讐に燃える鬼となるのだった!
昨今の戦う女の子は演技がド下手でお寒いばかりだというのに、
こんなに凛々しき戦う女子高生ヒロインは久しぶり。
私は「スケバン刑事」の再放送世代でありますが、
どちらかというと「セーラー服反逆同盟」でした。
それ以降の女の子の本当にアクションと呼べるものは
ほぼ絶滅したかのように思えましたがここに復活。
主人公の女子高生がカマで首を切り裂き、
苛めっ子の生首を鍋につけて母親に開けさせ、
そのまま母親の首も切り裂き、
風呂に入っていた父親に血のシャワーを浴びせる。
この血がホースから噴出すような過剰な血飛沫。
苛めっ子のリーダーのヤクザの家は
なんと服部半蔵一族の末裔で子分に至るまで忍術の達人。
もちろんヤクザも自分以外の人間はゴミ以下に扱う悪逆非道の限り。
そして真打のアミの新しい片腕となる装着式マシンガンも、
なんの疑問も抱く暇もなく粉微塵に相手を粉砕。
これでかの過激な描写と荒唐無稽な脚本にただただ驚愕するのみ。
しかし、それらはアイデアでありテクニックであり、
それ自体視覚的には衝撃的でもこちらのアドレナリンを放出させ、
復讐という甘美で禁忌な響を楽しむものではありません。
例えば「着信アリFinal」が苛めっ子への復讐という導入から
こんな奴等、どんどん呪い殺されて構わないと思わせたところで、
こんなもんじゃないの感見え見えの流行のメロドラマテイスト
をも導入したために失速したように。
昔、「狂い咲きサンダーロード」という映画がありました。
監督は石井聰亙。1980年制作。
暴走族の争いに挑んだ暴走族少年が右翼に助けられるも、
右翼の活動に馴染めず脱退し、右翼と暴走族双方から狙われ、
親友を暴行され、自身はバイク乗りの命、右手・右足のつま先を失う。
やがて少年は怒りを胸に、右翼と暴走族を相手に一人立ち向う。
この少年の最後の出で立ちがフック船長のような鍵爪義手と
重火器と漆黒のライダースーツ。
謎の武器商人のバズーカ援護射撃を受けて、
右翼の装甲車に立ち向う、まさに狂い咲きな快作。
「片腕マシンガール」は70年代の復讐劇を意識したというものの、
私は真っ先に「狂い咲きサンダーロード」が浮びました。
2本に共通するのはなんとも形容しがたい
炎のような情念と津波のような衝撃だと思います。
それは役者の持つ生の感情と演技もあれども、
「ずっとこんな作品を撮りたかった」という
造り手の情念が観客を呑み込んでいるのではないでしょうか。
そうでなければただのギャグで終わってしまいます。
この作品は日本ではなく100%アメリカ資本の作品で
アメリカでの受けを意識して制作し成功したもの。
英語の字幕が付いているのはそういう訳であります。
井口監督、続編のアイデアもあるというのですが、
「作りたかった」念願がかなっても、
「こんなの作りたい」という情念を持続し続けて欲しいです。
とにかく、残酷アクションというのは先駆ばかりが目立ち、
後は一番手も含めて粗製濫造で急速に萎むものですから。

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