2007年03月22日 01時15分51秒

昭和天皇ヒロヒトを描いたアレクサンドル・ソクーロフ監督作品
「太陽」のDVD、買っちゃいました。
エンドクレジットの映像・BGMが秀逸なんですよ。
ただ、魅力を味わうにはそれなりの音響環境が必要です。


さてさて、今週のDVDレンタルレポートの再会です。

「鷲は舞い降りた」
第2次大戦中、ナチスドイツは英首相チャーチル誘拐を計画。
特殊隠密部隊を英国内に侵入させる。
マイケル・ケイン、ロバート・デュバル、そしてドナルド・サザーランド出演。
特に色々芸立者でフランクなドナルドの怪傑ぶりが印象深い。
昨今の一癖二癖持つ影の首謀者ぶりとはかなり異なります。
ナチスが主人公ですが、気持ちの良い男たちの娯楽映画。

「奇跡の海」
首から下が全身麻痺になった夫の希望で、
愛人をつくりその行為を語り愛を繫ぐ妻の物語。
ここに古い宗教戒律に縛られた寒村の価値観が重く影響。
逆風に吹かれまた愛ゆえ夫の希望も受け入れ切れない、
圧迫に耐え切れず死によって解放される妻。
哀しいよりも感情が剥き出しの様に気が滅入るという方に近い。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の監督ですが、
こういう醜さも全て曝け出す女性像がほぼ毎回登場。
さすが出演者をノイローゼにするという噂を持つだけあります。
それだけにラストの鐘の音は一気に暗雲が晴れるよう。

「裸の島」
日本最長老監督:新藤兼人の母に捧げた物語。
セリフが一言もないのが特徴の野心的で実験的な映画。
厳密には合唱の歌声や泣き声が入っているのですが。
離島で毎日黙々と畑を耕す夫婦。
長い道を水を運び畑にやるも乾いた島の砂は直ぐに吸込んでいく。
それでもなんとか一家で食べていき子供も学校へ行く。
しかし、ある日突然子供は病気で死んでしまう。
なんのために働いたのか。畑に憤りをぶつけ泣き崩れる母。
それでも明日は来る。生活しなくては生きなくては。
そのために働かなくては。痛切な哀歌であります。
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