私とスパロボ ~「新スーパーロボット大戦」2011年06月01日 23時53分38秒

さて、長らく中断していましたスパロボ20周年関連の記事を再開することに。

今年の4月17日に「第2次スーパーロボット大戦Z:破界篇」が発売され、
9月には「第2次スーパーロボット大戦OG」がPS3で発売予定。
そして、「第2次スーパーロボット大戦Z:再世篇」が控える、
という20周年の年を順調に進んでいるスパロボシリーズ。
15年以上シリーズとともに歩んできた僕にとっては感慨深い。

1996年に発売されたPS作品「新スーパーロボット大戦」は、
シリーズのなかでも異彩を放っています。
最大の特徴はスーパーロボット達のグラフィックが、
SDではなくリアル頭身で描かれていること。
さらに、戦闘シーンでのキャラクターボイスは一般兵士に至るまで、
全て収録されるというシリーズ初のフルボイス仕様となりました。

リアル頭身で描かれるということは既に
「第4次」のコンバトラーVの超電磁スピンでのグラフィック挿入や、
SFC版「魔装機神」において実行されていた仕様ではありますが、
原作もののスーパーロボットが全て本格的にリアルで再現されることは、
PS初の新シリーズ始動、物語の面でも後にDC戦争篇と括られる
「第1次」~「第4次」および「魔装機神」に区切りをつけた新作始動、
ということと重なって、新たな新時代への幕開けに相応しいという、
大きな期待を胸に抱かせたのでありました。

また、参戦作品達も当時から見ればマニアックかつフレッシュな面々。
「超電磁マシーン ボルテスV」の様な、コンバトラーと被るものや、
旧作から「V」「G」「W」の平成の各ガンダムへの比重の移行など、
「第4次」までの原作からさらに開拓された印象を受けたものでした。

そんな様々な可能性と新しい未来を想像させた「新」でしたが、
晴れ晴れとした旅立ちとは言い難かった様に思えます。

あくまでも記憶に基づきますが、発売日は2回は延期されたと思います。
それも、普通の延期ではなく数週間程度の小刻みな延期であり、
もうすぐだからもうちょっと待って、大丈夫だから!
という様な多少の不安を感じることを禁じ得ないものでした。

さらに、最終的な発売日となった12月29日については、
宣伝媒体の更新が追いつかず、前日に放送されたCMでも
「12月29日発売予定」と「予定」が付いたままだったことに、
当時は「おいおい、本当に発売するだろうなあ」とハラハラしたものです。

発売日がどんなに延びようともそれでクオリティが高ければ良い。
そういう寛容なユーザーもいますが、いざ発売した「新」は少々難儀でした。
「新」に限ったことではありませんが、難点だったロード時間の長さ、
通常のプレイで習得できない精神コマンドと2回行動の取得レベルによる、
ただでさえ少ないキャラクターのさらなる実質的な使用制限、
そして、未消化とも言えなくもないストーリーなどなど、
「これを待っていた!」と言うには迷ってしまったのでした。

さらにその後発売されたスペシャルディスクには未使用グラフィックなどが
盛り込まれましたが、反面、やはり本編が未完成という印象もまた
強く感じることにもなったのでした。
(ちなみに僕はこのスペシャルディスクは専ら、
フリーバトルで東方先生を拝むだけでした。)


プレイの印象は人それぞれではありますが、多くのプレーヤーがやはり
「新」を高く評価したとは言い難い状況でありました。
また、マニアックかつフレッシュと述べた参戦作品も、
当時は高額なLDBOXのみ発売か絶版など視聴困難だった作品が多く、
知らない作品が多すぎるという声もありました。


<新スーパーロボット大戦参戦作品 ※赤字は初参戦
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
機動戦士Vガンダム
機動武闘伝Gガンダム
新機動戦記ガンダムW
マジンガーZ
真ゲッターロボ(原作漫画版)
勇者ライディーン
超獣機神ダンクーガ
蒼き流星SPTレイズナー
無敵ロボ トライダーG7
超電磁マシーン ボルテスV
大空魔竜ガイキング
超機大戦SRX


後々の「デトネイターオーガン」や「魔境伝説アクロバンチ」
などの参戦と比べれば全然かわいいものだと僕などは思いますが、
「大空魔竜ガイキング」「無敵ロボ トライダーG7」など、
当時、まだまだインターネットでの情報提供も広く普及はしておらず、
往年の作品に対する理解と評価がまだまだごく一部のマニアのみに
留まっていた時代と思われ、後の開発者インタビューの言葉を借りれば、
その面では「早すぎた作品」だったのかもしれません。

そんな評価のなかで、次回作の構想としてあったと思われる
第2次新スーパー(?)はかなうことはありませんでした。
また、当時は最初のシリーズ完結を迎えたところでしたから
近年のような単発作品を当たり前に出す考えはまだなかったかもしれません。

とはいえ、本作での「超機大戦SRX」とSRXチーム、バルマー帝国など
αシリーズや「スーパーヒーロー作戦」に繋がることとなるキーワードの登場、
リアルサイズ故に小さくなったロボの顔をアップにする演出のカットインなどなど、
後のシリーズ作品に影響を与えたものも多く登場しています。

今ではスパロボオリジナルキャラクラーの主軸を担うSRXチームなどの、
現在での人気は、この作品で埋もれたままにしていたらなかったでしょう。

クロスオーバーというかたちが主流となったこのシリーズですが、
芳しくない結果を生んだ作品からも再生の種を存続させるという、
不屈かつハングリーな精神は忘れてはならないかもしれません。


私とスパロボ ~「スーパーロボット大戦F」2011年06月02日 23時55分37秒

さて、せっかく復活したので私とスパロボを連続することにします。
1997年の年の初め、大学受験前夜にも関わらずプレイした
「新スーパーロボット大戦」が想像よりも揮わなかったところへ、
同年の春、当時としては凄まじい衝撃のニュースが襲いました。

それが、「スーパーロボット大戦F」の発売決定です。

今は無きどころか開発元自体がゲーム機開発から方針転換をした、
セガの"セガサターン"で発売された本作。
それは、PSか?SSか?の戦いがまだ語られた頃の話。

ロード時間やアニメ描写で一日の長があったサターンへ、
スパロボが発進したのは必然だったのかもしれません。
(「新スーパー」がどのように影響したかはわかりませんが。)
「新スーパー」のリアル頭身からSDに戻ったとはいえ、
参戦作品のラインナップがそれ以上に熱くさせるものでした。


<スーパーロボット大戦F参戦作品 ※赤字は初参戦
機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
機動戦士Ζガンダム
機動戦士ガンダムΖΖ
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
機動戦士ガンダムF91
機動武闘伝Gガンダム
新機動戦記ガンダムW
マジンガーZ
グレートマジンガー
ゲッターロボ
ゲッターロボG
真ゲッターロボ(原作漫画版)
無敵鋼人ダイターン3
超電磁ロボ コン・バトラーV
聖戦士ダンバイン
重戦機エルガイム
超獣機神ダンクーガ
戦国魔神ゴーショーグン
新世紀エヴァンゲリオン
伝説巨神イデオン
トップをねらえ!
魔装機神サイバスター
バンプレストオリジナル


なんと言っても「新世紀エヴァンゲリオン」「伝説巨神イデオン」
そして「機動武闘伝Gガンダム」これらが引っ張ったに尽きるでしょう。
当時、エヴァは当然放送は終了していたものの、
劇場作品を初めとして関連商品から同人作品までまだまだ稼いだ時期、
それに関連するかたちでというのは幸か不幸かはともかく
他の富野作品とともに見直されるきっかけになったイデオン、
そして「W」「X」と新世代ガンダムが続いても未だに
強烈すぎる印象から人々が覚めやらなかったGガン。

Gガンダムは「第2次G」「新」で既に登場したものの、
まだまだ表現・再現を追及する余地は十分にあるものでした。
とにかく参戦作品は話題性の高いものであり、同時に、そのどれもが、
「どーなるんだろう、これ・・・」と全く先が読めなかったものです。

また、物語としても「第4次」を再構築するもう一つのDC戦争完結編、
というわけで馴染みやすい設定にまた戻ったことも、
「新スーパー」ではあの人が異星人だったとかいう幾つかの
受容れがたき設定に打ちのめされた僕らの心を、
そっと癒して(?)くれたのではないかと思います。

そして、ロボットの合体シーン・発進シーンでは
原作取り込みアニメーションムービーが採用されたり、
ゲームオリジナルロボットのマジンカイザーの登場、
戦闘に限らずMAP上やインターミッションでの会話でも
一部の有名な台詞にボイスがつく、あらゆる面での強化が発表される度、
本屋で立ち読みする僕ら(←買いなさいよ)は歓喜に震えたのでした。

ところでこの「F」には予約特典がありました。
何故か第一弾と第二弾があり、僕は現在どちらも持っています。

一つ目は「スーパーロボットF-BOX」という6体ロボのセット。
ロボの足の裏にゼンマイ式車輪が仕込まれ、
チョロQの様に引っ張ると足をカタカタさせながら走るやつです。

ただ、このロボット、先立って発売されたゲーム、
「スーパーロボットシューティング」の限定版BOXに封入されたものと、
エヴァ以外は同じものって・・・。限定版の売残りを集めたのかしら・・・。
ちなみにこの限定版BOXの方は、大分後年に980円で買いました。

二つ目の予約特典はこちらは資料価値のある冊子、
「第1次」から「第4次」(「第2次G」と「第4次S」も含む)までをまとめた
「The History of Super Robot Wars」。
スパロボでは数十ページの冊子がポピュラーな予約特典になりましたが、
これは僕の知る限りでは一番最初の予約特典冊子だと思います。




中はこんな感じで書き下ろしイラストや、用語辞典、
オリジナルロボットやマジンカイザーなどの没デザインも収録
関係者のインタビューには故・石川賢先生のコメントもあり、
当時は何度も熟読した想いがあります。
とにかく、あの頃はロボットアニメのあらゆる資料を欲したものでした。

さて時間を戻して、「F」発売時期が近づいた頃、またもや、
僕らを悶絶させる事態が知らされることになったのであります。

ビルの街の憩い 「イワサコーヒープロダクト」2011年06月03日 23時23分19秒

仙台短篇映画祭の宣伝活動やスポンサー集め、
そして石巻岡田劇場への支援お願いと動き回るなか、
そんなもろもろを昨年の活動を通じて
大変お世話になったMさんと再びお話しました。

Mさんは今は別の分野ですが、昔は映画関係の仕事についていて、
今は仙台という地からの映像発信の方向を模索している、
映画への情熱を持ち続けている方です。


Mさんは僕とは父親ぐらいの年の差があるのですが、
映画の話題を通じて不思議なことに妙に波長があいます。
僕の場合にはほかには漫画の繋がりだったりと、
すれ違うのが難しい様な世代の方と意気投合できるもの、
それが娯楽や文化活動だったりスポーツだったりなのかもしれませんね。

そんなわけで折角なので、会う場所は、定禅寺通の141&三越裏の、
「イワサコーヒープロダクト」さんにすることにしました。
噂はかねがね聞いていながら、僕もこの日に初めて行くお店だったのですが、
マスターが結構映画好きらしい、とちょっと小耳に挟んだものですから。


うっかりすると通り過ぎてしまうような小さなお店。
目印にするのは玄関の青い小さな扉。
看板は上に出ていますがちょっと目立たないです。
実際、以前に薄暗い時間に探すと狭い通りでまた車の行き来もあるため、
見つけられずに帰ってきたこともあったものでした。

念願の扉をくぐると、赤いタイルの小さなカウンター席が1Fに。
カウンターというとまず常連さんかお一人様の席で、
常連さんとお見受けいたすお方がいらっしゃったのですが、
Mさんがずんずん中に入っていくので勢いでカウンターに座りました(笑)。

「どんな感じにしますか?」←コーヒーの好みのことです。
ふふふ。されたことのない質問に戸惑う人もいる様ですが、
この質問は事前にラーニング済だったので「香りの良い感じで」とお願い。
ちょっとこだわりのお店ならわりと聞くことなのかも。
カクテルなどもちょっと上のお店はお客のリクエストで作れたりしますね。

メニューはコーヒーありません、サンドイッチやトーストもありません。
仙台市内で幾つかあるうちの一つ、本当にコーヒーだけのお店です。
それでは気難しいマスターなのか?というとそんなことはありません。
いちげんさんの僕らとも気さくに親身にお話してくれました。


マスターも交え、Mさんとの現在の仙台・宮城での映画活動の情報交換と、
映画の思い出語りに花を咲かすうちにすっかり話し込んでしまい、
気がつけばあっという間に2時間半が過ぎていました。

過ごし易い空間にお互いが思い入れのある話で、
かつ波長があうというのはなかなか巡りあえない貴重な時間ですね。
マスターへその後の報告もしたいなとも思いますし、
また是非、このお店にふらりと立ち寄りたいと思います。

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イワサコーヒープロダクト
■住所  : 仙台市青葉区一番町4-7-7
■営業時間: 12:00~19:30
■定休日 : 日曜、祝日
(※現在、震災の影響で土曜にお休みのこともあるそうです。)
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