2009年 鑑賞映画ベスト10/外国映画篇2010年01月06日 23時06分04秒

さて、今日は昨年の2009年に僕が劇場にて鑑賞した映画、
その中からの外国映画ベスト10を発表します。

ちなみに鑑賞した本数は82本。
昨年公開された作品で劇場に行かずに
DVDで鑑賞した作品もありますが、こちらは外しました。
まあ、それを入れたにしても結果は変わりません。

なお、この「昨年公開された」というのは、
あくまで「仙台において」の話なので、
関東圏では既に一昨年に公開されたものもあります。
同様に昨年中に関東圏で公開されているのに、
仙台ではまだ公開されていないものもあります。

そして今回、病気の療養のために9月~12月の公開映画は
数えるほどしか見られていません。
それゆえ、なんとも完全なものではありませんがご容赦を。
鑑賞本数も減っているため、大作・ミニシアター・ドキュメンタリーの
3部門に分けることも今回は控えました。

ではそんな前置きを終わりましてベスト10を。
ちなみに、昨年の初め「2008年ベスト10」はこちらを参照。


1.チョコレートファイター
2.グラントリノ
3.レスラー
4.それでも恋するバルセロナ
5.レボリューショナリー・ロード
6.英国王給仕人に乾杯!
7.エグザイル/絆
8.ザ・ローリングストーンズ/シャイン・ア・ライト
9.チェンジリング
10.ベンジャミン・バトン/数奇な人生


今回を総括すると、単純にもう数度浸りたい作品、
ラストが特に印象的な作品、になるでしょうか。

おそらく年齢が僕よりも上の方々は
「グラントリノ」がトップに来る人が多いと思われ、
僕の中でも完成度は「グラントリノ」が最上位なのですが、
それでも敢えてタイの無茶苦茶なアクションを持ってきたのは、
イーストウッドとジージャーのどっちが見たいか?と、
(敬愛する阿部寛も出演していることですので・・・)
僅かながらまだ僕の心の中にある若い世代特有の、
「相手が巨匠であるが故の反抗意識」とでも言いましょうか、
あるいはその他多数に埋没したくはないという意識と思われます。

もっと素直になれれば良いのに、と思いでしょうか。
でも「チョコレートファイター」を推すのもまた素直な心です。

しかし「グラントリノ」も「チョコレートファイター」も、
過去の世代から未来の世代へと魂を継承するというテーマは共通。
「チョコレートファイター」の何が魂の継承かと?
それはブルース・リーの魂の継承であります。

「レスラー」は前年の「ロッキー・ザ・ファイナル」と
選出理由が重なるところですが、ミッキー・ロークの方がより、
ボロボロに近かった点で一層の身につまされるものがあります。
ラストの跳躍とEDテーマは今も目に耳に焼きついています。

「それでも恋するバルセロナ」。
当初は邦題からして見る気が無く、オスカーを受賞しても
僕はペネロベに何の魅力も感じていないので無視したものの、
あまりに批評が絶賛しているので、まあ観てみるかと見た。
そして、不覚にもはまった・・・。ウディ御大を見直しました。
「そうそう!」と男の僕も妙に頷いてしまうところも。
望まないものは分かっている・・・このラストも印象深い。

「レボリューショナリー・ロード」。
僕もこれがアカデミーのノミネートに入らないことに不満でした。
ショーン・ペンよりもブラピよりも、すまないがミッキーよりも、
ディカプリオに主演男優賞を僕は捧げたかったのです。
もはやこの作品で彼はアイドル的位置を脱し、
脱却しようと模索していた頃の中途半端な時期をも脱し、
いよいよ堂々たる俳優に成長したと感じさせるのです。

「英国王給仕人に乾杯!」。
「ここのビールは世界最高だよ!」と言うラストの台詞が決め。
しかし、単に台詞の話ではなく数奇で波瀾な人生を送りながらも、
その全てはビールの苦味と旨味になるが如く、
という小品ながらも懐の深さを感じさせる作品です。

「エグザイル/絆」。
女人禁制の男の映画と言っては香港映画を支える女性達に悪い。
でもやっぱり、ジョニー・トー、アンソニー・ウォン、
ラム・シュ、フランシス・ン、で魅力を感じなければ
そいつはもう男ではありません。

「シャイン・ア・ライト」
本来は例年ならばドキュメンタリー部門に入れる作品でしたが、
今回ドキュメンタリーが少なかったのでこちらに。
僕が惚れたのはミックでもスコセッシでもなく、
紫煙の向こうに浮ぶキース・リチャーズの姿でした・・・。

「チェンジリング」
「グラントリノ」に比べてかなり下位に来たものの、
なんのストレスも無く心地よい音楽を聴くように鑑賞した
という点では極めて完成度が高いと感じる作品です。
しかし、それ故に角が丸すぎるような気がするのもまた。

「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」
丸いと言えばこちらの方が丸すぎるのですが、
僕はかつて瑞々しく眩しかった少年の面影を残したブラピに、
もう一度会えたのがなんと言っても嬉しかったのです。
そしてこれも、ラストシーンがジワっと来る・・・。
なんなら、僕も死ぬ時にはあのような回想を浮かべられれば・・・。


では駆け足で振り返った外国映画ベスト10はこれにて。
このベスト10そのものが角が取れてマイルドになった気もします。
明日は日本映画ベスト10ですが・・・これがちと大変なことに。

また、明後日は10以内に入らなかった作品を振り返ってみましょう。
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