ゲージツ家2006年08月01日 01時58分29秒

あいも変わらず午前様の帰宅です。
午後3時出勤とは言え、午前中は概ねゴロゴロ転がって動けません。
しかし、身体もそろそろ慣らして行かねば、
仕事以外に何も出来なくなりますから頑張っていきまっしょい。


ところで、ビデオに録画していた岡本太郎先生関係の
番組を見ていて考えたのですが。

ウルトラマンタロウの元ネタは岡本太郎なのでは。

どうも子供のころから疑問だったのですが、
昔話ではないのだから、ヒーローの名前に「タロウ」はないだろう、
と常々考えていたのですよ。
そこでふと、タロウとは岡本タロウなのではと思ったのです。

仮説の根拠というほどでもありませんが、

ウルトラマンタロウの放送年は1973年~1974年。
岡本太郎の名が日本中で一挙に騒がれ始めたのが
1970年の大阪万博前後。言わずと知れた太陽の塔の建造です。
万博終了後、岡本太郎はTV番組やCMに露出し、
岡本太郎ブームが起こっています。

ウルトラマンタロウの特徴的な2本角の頭。
あのシルエットはなんとなく、太陽の塔に似ていませんか。

もう一つ、岡本太郎と言えば「芸術は爆発だ!」の一言。
ウルトラマンタロウの必殺技の一つに、
まさに自分を爆発させる「ウルトラダイナマイト」があります。


まあ、無理矢理見つけた共通点はこんなものですが、
今現在の戦隊シリーズなども、時勢の流行に大きく影響されていますので、
可能性はなくもないかと思うのです。

研究本やマニアのサイトでとっくに触れられているかもしれませんが。
いまさら何言ってるの?という内容ならさらっと流してくださいな。


それはともかく、岡本太郎先生の幻の巨大壁画「明日の神話」。
お台場で8月末日まで一般公開しているそうで、
時間と体力に余裕があれば8月中に東京に観に行きたいです。
もちろん記念館にも足を運びたいですよ。

芸術は呪術だ!

男は40から2006年08月04日 22時20分59秒

噂は前作の後には出ていたものの、
監督が決定しなかったり配給会社のスケジュールに左右されたりと
なかなか完成しなかった待望の新作「M:i:3」です。


100%トム・クルーズと言った感のある前2作よりも
仲間や組織の人間模様が深くなっていると思います。

今回はトムも含めて役者が良いのです。
まず悪役はフィリップ・シーモア・ホフマン。
日本公開が未だなので忘れている方もおられるかもしれませんが、
「カポーティ」でアカデミー主演男優賞を受賞した俳優であります。
変態を演じさせたら天才、と呼ばれるだけあってイヤらしい(笑)

今回はシリーズ中一番渋いキャスティングではないかと。
長年の付き合いの相棒と言った雰囲気のヴィング・レイムス、
ミステリアスなローレンス・フィッシュバーン等等。
トムも40歳を越え作中では家庭を持ち、アクション映画もCG全盛から
CGと生のアクションを適度に配合するようになり、
俳優も撮影も丁度良い塩梅に達した作品ではないでしょうか。

40過ぎたアクションスターは他にもいますが
トムはそれほど肉体派ではありません。
アクション出来てあたり前、という印象があまりないのが幸いか、
常に全力投球な、映画に対して直向きな姿勢を感じるのです。

正直に言いますが、「トップガン」の頃は
それほどトムがかっこいいとは思わなかったのです。
むしろ「コラテラル」や「宇宙戦争」の変化球の頃からの方が
カッコイイと思い始めました。そして今回。
やはり男は40からです!

贅沢を言うならばアクションのボリュームはシリーズ一ですが、
「3と言えばこれ!」というシーンがあまり思い浮かびません。
過去のアクションのオマージュ&パロディはありますが。
宿敵ディヴィアンが車に撥ねられて終わりというのも、むう。


さてさて、「リーサル・ウェポン」や「TAXI」など、
家族が出来るとシリーズは一旦終了に向う傾向にあります。
M:iシリーズもここらで終了でしょうか。
まさか、イーサン一家がスパイ・キッズになるわけでもなかろう(笑)。

これが公開されるとさらに噂の
スケジュールの都合で延びているとかいないとかの
「インディ・ジョーンス4」とか「ダイハード4」など、
20年数年前のアクションシリーズが帰ってくるのでしょうか?

土と太陽の笑顔2006年08月05日 22時37分44秒

大作の後にミニシアターを観るというのが最近のパターン。
今回は日本の農家問題を描いた人情喜劇
「恋するトマト」です。
チラシにもあるように、大地康雄さんの笑顔が素晴らしいです。

気は優しく純朴な45歳である正男は
農家の長男というだけで結婚できずにいた。
今度こそと思った相手との縁談も破談となり、
フィリピンパブで働く女性と結婚するためにフィリピンへ飛ぶが、
結婚詐欺に遭い結納金を騙し取られてしまう。
ヤケになった正男は現地でヤクザ稼業に転じるが、
フィリピンの農村地帯が農業への情熱を呼び覚ましていく。


農村の嫁不足、後継者不足問題。
フィリピン女性の売買ブローカーと愚かしい日本人。
時々思い出したように問われつつも未解決のままの問題です。
貧乏と金持ち。フィリピンと日本。
心豊かな人々と心貧しい人々。様々な対比があります。

思わず見逃しそうになるほどさり気ない副題「クマインカナバー」。
フィリピン・タガログ語で「ご飯食べていますか?」という意味。
農家と食を描いた映画につける副題としては当然頷ける言葉ですが、
考えるほどに意味深いと思います。

ご飯=日本の農作物を食べていますか。
お腹は満たされていますか、心は満たされていますか?

社会問題を鋭くえぐれる映画でありますが、
それ以上に気持ちの良い笑顔が見られる映画。
それだけで良かったと思います。
目覚めた農業への情熱と本当の理解者クリスティナへの想いに揺れ、
引き裂かれる思いで帰国した正男の元へ現れるクリスティナ。
互いに駆け出す二人。ベタベタな程の結末が心地よいです。

雨があり風があり日照りがあり、良い塩梅なら恵となり、
大玉のトマトの収穫となる。まさに人生と重なります。

泣いて笑って、隠し味を思い出してふと考える。
「がばいばあちゃん」もそうでしたが、
こうした人情喜劇はやはり作られるべきだと思います。


太陽と土と共に生きる人の笑顔、
息苦しい苦難と戦った末、天の恵みを受けた喜びの顔、
大地康雄とフィリピンの農家の笑顔はそれを感じさせます。

正男達のように生きることは素晴らしいです。
でも、私たちはその生活には入れない身体になっている。
それでも正男を助けるための政治を行ってもいい、
「もったいない」の心を実行していったっていい。
まずは感謝して残さず食べます。
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