逆襲の22年 ~「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」リバイバル上映2010年09月01日 22時38分05秒

9月18日にはガンダムOO(ダブルオー)の映画版、
「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」が公開されます。

その理由からなのかガンプラ30周年からなのか分かりませんが、
少し前に桜井薬局セントラルホールにて
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」がリバイバル上映されました。

仙台での劇場公開はこれが最後?とのふれこみに影響され、
大画面に映るガンダムへの憧れが僕を劇場へいざないました。
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」は1988年に劇場公開された作品で、
「機動戦士ガンダム」「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」
と続いた一連のストーリーの、「機動戦士ガンダム」主人公とライバル、
アムロ・レイとシャア・アズナブルの因縁の対決が終結を迎える完結作。

以降、シリーズは同じ世界観の遥か未来や、全く別の世界観、
ある作品のサイドストーリー等といった、
個々がある程度自由度を持った作品へと展開していきました。
(次作品は「ガンダム」の時間軸の終盤に位置するサイドストーリー
「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」)
そういう意味で、物語としてもシリーズ中の位置も終わりであり始まりである作品。

その日、劇場は満席とは行きませんが、
当時少年達だったと見られる方を中心にそこそこ入っていたと思います。
僕も1988年は小学校高学年になろうとする頃。

作品は何度も見ていたのですが、この劇場版を見て、
自分が見ていたものはカットされていた部分が大量にあったことに気づきました。
中でも、シャアとクェスが列車に乗り込み、市民から歓迎を受け、
テーマ曲の合唱が流れるシーンは恥ずかしながら始めて見ました。

もちろん、感動はそれだけではありません。
スクリーンに大写しにされるガンダムの尊顔と虚空を裂くビームの閃光の美しさ。
νガンダムとサザビーの、人間同士が切り結ぶような血で血を洗うような対決。
戦闘中も物語が進行していくのがはっきり感じられる。
昨今、戦闘中のストーリー進行が定番だったりお粗末な場合が見られる。
戦闘中にも物語をしっかり描かなければ戦闘描写は生きてこない。
これらの作品は切り結んで印籠を見せて終わりであってはならない。

昔は退屈だったが、今は真剣に見られる場面もある。
ガンダムは閣僚クラスのお偉い方の会議の場面などが多いが、子供の頃は退屈。
それが今ではそういう場面にもユーモアや皮肉を感じる。
作品は色褪せず、こちらの成長に伴いより味わい深くなるのは良い作品です。
(修正するとすれば、僕が成長しているとは言えないこと)
故・鈴置洋孝さんの名演も冴える。

「逆襲のシャア」の最大の見所は、やはりクライマックスだと思う。
地球に落下する巨大隕石となった要塞アクシズを、
ガンダムのパワーで宇宙に押し返す場面です。

一機のガンダムで何百倍もの大きさの隕石を押し返す、
その狂気じみた行動に、敵味方が我も力にと集まっていく。
そして、人の意思の力がガンダムに集まっていき・・・。

奇跡は起きた。

実に非論理的、非科学的な終結だ。
(ガンダムの世界が元々そうだという話はさておき)
しかし、否応無く心を震わす終結です。

「BEYOND THE TIME ~メビウスの宇宙を越えて~」 とともに、
(作詞:小室みつ子 作曲・編曲:小室哲哉  歌唱:TM NETWORK)
遠ざかる地球をバックにクレジットが流れる。
地球の周りはそこに生きる人々の光で取り巻かれている・・・。
熱い涙が頬を伝い落ちました。

私は絶望もしちゃいない。



ベストキッド (リメイク)2010年09月02日 23時32分54秒

リメイク版の「ベストキッド」についてのこと。
ちなみにもちろん、石丸博也吹替の日本語版で鑑賞。


オリジナル版「ベスト・キッド」は1984年に制作されたアメリカ映画。
ラルフ・マッチオ演じるひ弱なダニエル少年が、
マッチョな空手家達にいじめられるところを、
ミヤギという飄々とした老人に助けられ、空手を習い、
空手大会でいじめっ子達をぶっ飛ばし優勝するという映画。

ベスト・キッド
ベスト・キッド


特徴的なのはミヤギの特訓が、掃除など日常の雑用をやらせるだけと思いきや、
実は空手のカタを体に覚えこませるものだったというような、
ユーモアとギャグを織り交ぜたもので、痛快にそしてジンとくる。

この、一見して修行に見えないがしっかり血肉になっているという修行は、
以降、「ドラゴンボール」の亀仙人の修行など、いくつかの作品に
影響を与えていると考えられる。

映画はヒットし、1989年までラルフ主演で3作、
1994年には主演をブレイク前のヒラリー・スワンクに代え、
ミヤギ役のパット・モリタは続投の「ベスト・キッド4」まで制作されました。
この「4」、主人公を女子に代えるのはともかく、
メインの空手大会ではなくストリートファイトで終結するため、
僕の中ではやはりリングで終結しない「ロッキー5」と被ってしまう。
ベスト・キッド4
ベスト・キッド4

ちなみに、パット・モリタ氏は日系アメリカ人俳優で、
この「ベスト・キッド」でアカデミー助演男優賞にノミネートされています。
この役をオファーされた三船敏郎が後で悔やしがった話は有名ですが、
断った理由はこれ以前、1980年に出演した
スピルバーグ映画「1941」が失敗に終わったためと言われています。


さて、今回のリメイク版はウィル・スミスがプロデュースし、
「幸せのちから」で親子主演を果たした息子のジェイデン・スミスを主役に、
なんとなく、可愛い我が子を活躍させる親バカ映画な気がしないでもない。
もう一つの話題はジャッキー・チェンがミヤギ役にあたるハン役で出演したこと。
そして、北京に越して来た少年とカンフーの達人に変更されています。

127分のオリジナル版に比べて139分に伸びていたため不安だったものの、
オリジナル版と比較しても良い作品になっていたと思います。

舞台と武術は変わったものの、大筋はほぼ変わりません。
いじめっ子と大会で対決するのも、その大会で足を負傷するのまで一緒。
ただし、オモシロ修行の要素は抑えられ、出てこないことはないが、
精神修行としての面だったり僅かなカットで流されたりします。
印象としては生真面目につくられたベスト・キッドという感じ。

ジャッキーの方にも大切なものを過去に失ってきたトラウマを用意し、
ジェイディンの側にも母子の情を加筆されており、
より人間ドラマを重視した作りになっています。

では、つまらなくなったのかと思いきや、僕がホウと思ったのは
オリジナル版のように可愛い女の子と仲良くなるが、
最後の最後はジャッキーとジェイディンの笑顔で終わる点。
その固い絆に思わず涙しました。
終盤、ガールフレンドはほとんど絡んできません。


「ベスト・キッド」は少年と老人の、武術での交流を通じ、
精神と技の向上のみならず、何よりも年齢を越えた友情のドラマです。
その「友情」の部分が核であることを見逃さなかった制作陣は慧眼です。
もし、これが女の子のキスで終わったらリメイクの群れに埋もれたでしょう。

最も大切な部分に焦点を当て、それを膨らませた判断はある意味正しいはず。
愉快な修行ばかり再現しても、上澄みを掬っただけになる恐れがある。
むしろ真面目に、オリジナル版のハイライトの"影のアクション"も、
こうやってくれたか!と思わず膝を打ちました。


ジャッキーにとってもこれは良い仕事だったのでは。
彼自身でこのような役をやろうとしても回りから求められなかった。
皆さん、ジャッキーにもっとこのような役をオファーしてください。
ぜひお願いします。

夢と友情と冒険が生まれた日2010年09月03日 23時24分48秒

今日はおめでたい日です。
誕生日です。誰の?
もちろんこの方です。

ドラえも~ん!!(大長編ドラえもんのOPコールの調子)
2112年9月3日にドラえもんは生まれました。いや、生まれます。
今日はそれを祝ってドラえもんのお菓子も強く売られていました。

それだけではなく今日は、TV放送のドラえもんもあったのです。
なんと、誕生日と放送日が一致したのはこれまでで初めてだそうです。
それを記念して今日は1時間のSP番組になっていました。
うーん、小池さんも出てましたな(←みるとこそこかい)。

また、今年は映画・大長編ドラえもんも30周年を迎えました。
劇場には見にいけませんでしたけど。
でも、記念の1000ピースパズルを買っていたのです。
これをせっかくのめでたい年なので製作開始するため、パネルを注文。
完成はそのうちに。


人生で大切なこと当たり前なことは全てドラえもんに集約されているのです。
これまでも、これからもドラえもんがいつづけることを願って。
たまにスパナから原子核破壊砲まで振り回すんですけどね。

ところで、次回の映画は「のび太と鉄人兵団」のリメイクだそうですな。
我が麗しきザンダクロス・・・いやリルルにまた会える!
ザンダクロスは5合体メカだな!
サポートメカと合体するグレート形態があるんだな!
鉄人兵団が1000体合体するんだな!
リルルが光になってザンダクロスに最後の力を与えるんだな!
(以上、すべて妄想です)

■映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団
 http://doraeiga.com/2011/


好きな台詞は月並みですが、やはりこの台詞。

あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる人だ。
それが一番人間にとって大事なことなんだからね。
彼なら、間違いなく君を幸せにしてくれると僕は信じているよ。

「あの青年」ってしずかちゃんと結婚する前夜の、のび太ですよ。


「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる人」
常々、こうありたいと思っています。

いつの日も、思いやる心を教えてくれる。


おめでとう。


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