あの年、あの地から ― 2006年02月20日 23時13分30秒

日曜日にもう1本続けて観ておりまして。
ヴィム・ヴェンダーズ監督の最新長編作、
「ランド・オブ・プレンディ」であります。
アメリカで生まれ、アフリカ・イスラエルで育った少女が
亡母の手紙を伯父に渡すために10年ぶりにアメリカの土を踏む。
伯父は一人でアメリカを守ろうと自前で武装をしていた。
アラブ系ホームレスが殺される現場に居合わせた二人は
その男の兄へ遺体を届け、真相を知るためにワゴンで旅に出る。
ロサンゼルスからトロナ、そしてニューヨークに至るアメリカ縦断である。
話が進むうちに、911がベースにあることがわかります。
現在のアメリカを外から観ていた少女。
現在のアメリカが内包する問題を象徴する伯父。
そして、「アメリカの中にいる」アラブ人。
現在の混沌としたアメリカを個人レベルまで集約した形です。
特に伯父ポールのキャラクターは強烈で、
個人自警団ともいえる武装ワゴンに籠もり、見えない敵を警戒しています。
特に面白いシーンが、一つ。
最終的にポールが敵のアジトと信じて踏み込んだ家には
ベットに寝たきりの老婆が一人きりという場面。
「リモコンが壊れて、このチャンネルしか映らないの」と、老婆。
その画面には高らかに演説するブッシュ大統領。
ポールがポカリとテレビを殴るとチャンネルが切り替わる~。
ベトナム帰還兵という過去から911によって
さらに歪んだ愛国心にとりつかれた男の旅の行き着いた先、
なんとも皮肉な結末でしょうか。
深く読もうとすればいろいろな見方が出来る話です。
例えばどうやら、登場人物のほとんどは911をテレビで観ていた様子。
ラストで初めて、センタービル跡地グランド・ゼロに降り立ちます。
外にいた少女、中にいた伯父がともに事実に向う。
それは、アメリカ人と我々外国人が、
同じ地で向き合わなければならないことのように思えます。
ヴィム・ヴェンダーズ監督の最新長編作、
「ランド・オブ・プレンディ」であります。
アメリカで生まれ、アフリカ・イスラエルで育った少女が
亡母の手紙を伯父に渡すために10年ぶりにアメリカの土を踏む。
伯父は一人でアメリカを守ろうと自前で武装をしていた。
アラブ系ホームレスが殺される現場に居合わせた二人は
その男の兄へ遺体を届け、真相を知るためにワゴンで旅に出る。
ロサンゼルスからトロナ、そしてニューヨークに至るアメリカ縦断である。
話が進むうちに、911がベースにあることがわかります。
現在のアメリカを外から観ていた少女。
現在のアメリカが内包する問題を象徴する伯父。
そして、「アメリカの中にいる」アラブ人。
現在の混沌としたアメリカを個人レベルまで集約した形です。
特に伯父ポールのキャラクターは強烈で、
個人自警団ともいえる武装ワゴンに籠もり、見えない敵を警戒しています。
特に面白いシーンが、一つ。
最終的にポールが敵のアジトと信じて踏み込んだ家には
ベットに寝たきりの老婆が一人きりという場面。
「リモコンが壊れて、このチャンネルしか映らないの」と、老婆。
その画面には高らかに演説するブッシュ大統領。
ポールがポカリとテレビを殴るとチャンネルが切り替わる~。
ベトナム帰還兵という過去から911によって
さらに歪んだ愛国心にとりつかれた男の旅の行き着いた先、
なんとも皮肉な結末でしょうか。
深く読もうとすればいろいろな見方が出来る話です。
例えばどうやら、登場人物のほとんどは911をテレビで観ていた様子。
ラストで初めて、センタービル跡地グランド・ゼロに降り立ちます。
外にいた少女、中にいた伯父がともに事実に向う。
それは、アメリカ人と我々外国人が、
同じ地で向き合わなければならないことのように思えます。
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