シリーズ・VHS鑑賞(仮題)第1回 「サイバー・ファイター/復讐の使者」 ― 2010年11月26日 23時01分39秒
レンタル中古落ちで投捨て状態で売っていたVHSを今年の初めぐらいから
大量購入していたのですが、その山を突崩しにかかることにします。
その鑑賞記をブログネタにするわけですが、作品は期待しないでください。
せっかくだから自分も鑑賞してみるぜと鑑賞して何に陥っても自己責任です。
大量購入していたのですが、その山を突崩しにかかることにします。
その鑑賞記をブログネタにするわけですが、作品は期待しないでください。
せっかくだから自分も鑑賞してみるぜと鑑賞して何に陥っても自己責任です。
このVHSの購入に共通するのは主に以下の4点。
「今まで鑑賞したことがない」
「パッケージ裏の紹介に"ぐっ"とくる」
「パッケージ表の絵とタイトルに"ぐっ"とくる」
「キャッチに"ぐっ"とくる」
こんなのにぐっとくるのかよと疑われそうですが。
「今まで鑑賞したことがない」
「パッケージ裏の紹介に"ぐっ"とくる」
「パッケージ表の絵とタイトルに"ぐっ"とくる」
「キャッチに"ぐっ"とくる」
こんなのにぐっとくるのかよと疑われそうですが。
そんなわけで。

「サイバー・ファイター/復讐の使者」 1995年 アメリカ作品
原題:SAVAGE
原題:SAVAGE
<キャッチ>
その男に聖なる力が宿った時、悪を撃つ究極のパワーが生まれる!
底無しのバイオレンスと目くるめくSFX映像。肉体派ニューヒーロー、
オリビエ・グルナーがその魅力を加速する"ファイター・シリーズ"第2弾!
その男に聖なる力が宿った時、悪を撃つ究極のパワーが生まれる!
底無しのバイオレンスと目くるめくSFX映像。肉体派ニューヒーロー、
オリビエ・グルナーがその魅力を加速する"ファイター・シリーズ"第2弾!
パッケージ裏の解説では「SAVAGE(サベージ)」を"野人"と訳している。
英和辞典を引くと、「野蛮な」「未開の」「野生の」あるいは
「残忍な」「獰猛な」とあり、名詞ではそういう性質をもった人、
動詞は暴れる、かみつく、猛烈に攻撃する、と言った意味を指している。
中身を見ても野人っぽいのは最初だけで、どちらかというと原題では
復讐の姿に「反抗的な」「暴走的な」という意訳を籠めている気がする。
それにしても"野人"と"サイバー"というかけ離れた響きを持つ単語を
無理やり同居させたおかげでアヤシサを倍増させるとは、
邦題を考えた日本側は良い仕事をするではありませんか(そうか?)
英和辞典を引くと、「野蛮な」「未開の」「野生の」あるいは
「残忍な」「獰猛な」とあり、名詞ではそういう性質をもった人、
動詞は暴れる、かみつく、猛烈に攻撃する、と言った意味を指している。
中身を見ても野人っぽいのは最初だけで、どちらかというと原題では
復讐の姿に「反抗的な」「暴走的な」という意訳を籠めている気がする。
それにしても"野人"と"サイバー"というかけ離れた響きを持つ単語を
無理やり同居させたおかげでアヤシサを倍増させるとは、
邦題を考えた日本側は良い仕事をするではありませんか(そうか?)
謎の殺人者たちに家族を皆殺しにされ、廃人同然に陥ったアレックスは、
砂漠へ逃れ不思議な洞窟内で神秘的な存在"サイバーゴッド"と出会う。
と、解説されていますが、「サイバーゴッド」なる響きにまずくらくらする。
このサイバーゴッド、超文明を持った古代人が精神を肉体から分離させた
と言う設定のようなのですが、白い人型シルエットで全く神々しくない。
言ってみれば、「X-ファイル」のOPに登場する人型の霊体みたいな見た目で、
そんなものが出てきてもと畏怖は感じないと思いますが、
主人公・アレックスは彼・彼女から超人的なパワーを授かり、
家族を殺した敵を知り、復讐の炎を燃やし仇を探し街を彷徨う。
超人的なパワーというのは、人間離れした強力な肉体の力のようで、
普段はトラウマに怯えるようにびくびくしているアレックスが、
家族を殺された記憶が蘇ると荒々しいアクションで敵をなぎ倒していく。
普段はトラウマに怯えるようにびくびくしているアレックスが、
家族を殺された記憶が蘇ると荒々しいアクションで敵をなぎ倒していく。
これが猿のようにひらりと宙を舞い、狼のように喉元にかみつく。
ゾンビでもないのに人間にかみつくアクションというのはあまり見たことがないですが、
"野人"と呼ばれるゆえんの刺激的な場面であります。
家族を殺した討つべき敵は巨大コンピュータ帝国を組織するバロウズ、
ということになっていますが、帝国を「マトリックス」や「ターミネーター」的な
デストピア社会と想像してはいけません。バーチャルボーイや3Dメガネみたいな、
バーチャルリアリティのゲームを開発した巨大企業のようにしか見えない。
(この当時は巨大企業が敵に設定されるというのはごくスタンダード)
バロウズは"サイバーゴッド"になりたかったようで、超古代文明の遺物、
古代人の精神にアクセスできる端末を持っているが、
それはアレックスが住んでいた牧場のある"聖地"でしか発動しないらしい。
そのために土地を買い上げようとしたが、断られたために皆殺しに至った。
なんかもう短絡的だなあ、いやいや、コンピュータチルドレンの精神的幼稚性に
警鐘を鳴らしているのかもしれないぞと無理やり好意的に解釈することにする。
このバロウズは悪の元凶にも関わらずスーツにメガネの中肉中背のただの男で、
超兵器を持っているわけでもなく、威厳もない臆病なインテリでしかない。
そんなわけでアクション映画の最後の敵として死闘を繰り広げるわけではなく、
古代人の残した妙なマシンに入っているところを、怒り狂ったアレックスに
マシンを破壊され、肉体が崩れ落ちてあえなく昇天。南無。
パワードスーツみたいなものに乗って良いからアレックスを追い込んで欲しかった。
バロウズの手下で「007/ムーンレイカー」のジョーズのような
強面の大男が立ちはだかるものの、名も無き男でライバルには程遠い。
アクション映画としては雑魚ばかりでグルナー自身が奮闘しても
それを受け止める強敵不在で空回りしてしまう印象なのでした。
セガールやヴァンダムならキャラが立っているので一人で面白いのですけどねえ。
難しいややこしい説明は全く排除され、ポカンとしている間に終わってしまう、
That's B級アクションですが、始まって数分でどんどん本題に入っていく
その止められない勢いは特にアクション映画にはかえって好ましい。
もしこれがA級キャスト&スタッフなら内面的な描写を入れることに腐心し、
「早くやれよ!」とつっこみたくなるところに違いない。
また、現代のB級においても大作への憧れかやたらと同様の踏み外しに
陥っているふしも観られるので、タランティーノ&ロドリゲスではなくとも、
ちょっと昔の馬鹿らしいB級映画精神を省みるのもいいではないですか。
アレックスを演じるオリビエ・グルナーは1990年代初めから活躍するアクションスター。
90年代と言えばジャン・クロード・ヴァンダムやスティーブン・セガール、
あるいはカート・ラッセルやドルフ・ラングレンが華々しく?活躍した時期で、
アクションが肉体を誇示してナンボの最後の時代と思われます。
グルナーは某国の部隊出身とか某スポーツのプロ選手とか、
公式ではないとこから情報が出てくるのがまた如何わしくて、たまりません(喜)。
パッとしない男というわけではなく筋肉は十分、「サイバー・ファイター」のアクションは
野生的で今見るといいかも、というかA級スターは誰もやらないと思うので。
SFXを使用していてもアクション面にはほとんど使われていない時代の作品。
アクション指導もグルナーがやっているようで、まだまだ肉体で勝負していた時代
だなあとなんだか懐かしくも頼もしくも思う。(ほんのわずかですが。)
グルナーのマッシュルームっぽいミスタースポックのようなというか、
ワッキーみたいな髪型がいけなかったか(←そこじゃない)。
Wikipedia日本版も執筆されておらず、一番語感が似ていると思われる
オリビエ・グルメは載っているのになあとつぶやいたり。
(「息子のまなざし」でカンヌ国際映画祭 男優賞を受賞したベルギー俳優)
ビデオの冒頭の新作紹介にはニコラス・ケイジの「コン・エアー」の予告編が収めてあり、
ああこちらは貧相なルックスでアクションも苦笑してしまうのに上り詰めたなあと、
某大物の「私はほんの少しチャンスに恵まれただけさ」という台詞をしみじみ思い出す。
オリビエ・グルナーは劇場未公開作品・DVDストレート作品とはいえ、
コンスタントに出演しており、日本で見られる新しい作品は
2009年の「エンド・オブ・ウォー」(全く面白みのないタイトルですが)。
まだタイトルにクレジット付きで出演しているので維持はされているご様子。
「エクスペンダブルズ」のオファーなどは聞こえなかったなあ。
共演の女優、ジェニファー・グラントは、なんとヒッチコックの「断崖」
「北北西に進路を取れ」が輝かしい往年のスター、ケイリー・グラントの愛娘。
このブログは大海から作品を映画への偏愛を持って掬い上げようとする話・・・。
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