人々の想いを繋ぐ ~「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」2011年05月27日 23時39分57秒

仮面ライダー生誕40周年記念作品映画
「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」についてのこと。

この作品をやっと見ることができました。
それは、仮面ライダーが好きな人間にとって、
石ノ森萬画館・記念館に想いのある人間にとって、
そして今この宮城県に生きる人間にとって、
三つの思いが重なり合った意義深いことです。

当初は正真正銘全てのライダーが登場するというお祭りであり、
4月1日の公開を他の映画と同じ様に楽しみに待っていました。

しかし、3月11日。あの日の出来事によって、それどころではなくなった。
そして、公開日まで公開映画館が復活することもありませんでした。
一部では山形まで観に行った人もいましたが、僕は待ち続けた。
この映画こそ、宮城で見なければならないと確信、してしまったから。

石ノ森先生が生んだ不滅のヒーローを、その記念碑を目撃するのは、
何が何でも宮城の地でなければならないのだと。
必ず、公開日を大幅にずらしてでも、公開してくれるはずと信じて。

そして、念願はかないました。

もちろん、何事もない日常で普通に見ている分にも、
現在の状況で見ているときであっても、
シャドームーンの扱いが悪いとか、全部アンクのせいとか、
最後に駆けつけた35人の仮面ライダー達の顔が全然見えないよ!とか、
いろいろ言いたいことは山ほど出てくるのです。

しかし全て、石丸謙二郎演じるデンライナーのオーナーによって、
そんなことはどうでも良くなってしまう。

仮面ライダーを歴史から消すことができても、
仮面ライダーへの想いまでは消すことができなかったようですねえ

この台詞を、溢れる涙とともに心に刻む。
正直なところ、「我々の40年の想い」よりも響いてしまったのです。
それはどちらかと言うと、ライダーに自己を投影した昔の自分から、
ライダーを応援する側へとシフトしたことのあらわれなのでしょうか。
と、いうよりも、本来それはどっちが正しい順序なのでしょう。

40年と言えば、立派な歴史を積重ねてきたわけです。
そして、人生は誠に奇妙なもので、様々な人々の人生が重なり合い、
辿っていけば実に数奇な巡り会わせを感じることがときにあり。

石ノ森先生が石巻に通っていたことがその地に縁をつくり、
後の世に現在まで続く仮面ライダーを誕生させることになり、
仮面ライダーを藤岡弘、さんが演じることになり、
各地に数多くのファンが生まれて萬画館・記念館が建った。
作家の遺伝子を志を継承する人も生まれ萬画界にも大きく貢献した。

それらの繋がりが今、石巻を応援する力の一つになっていると僕は想う。
僕もまた、郷里というだけはなく、石ノ森先生と仮面ライダーからも、
石巻へ思いを向わせる力を頂いているように思えます。

40年の思いは、ひとそれぞれの胸のなかにあります。
それは仮面ライダーだけの想いに留まらない。
40年目のこの年に巡ってきたことは、意味を感じずにいられません。
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