経済まわす旅 青森・弘前へ 帆立づくし「柿源」2011年05月08日 23時23分14秒

青森で夕食をどこで食べようかと少々悩んでいました。
ホテルはサンルート青森だったのですが、
ネットで調べると、サンルートの地下にある「いず味」というお店が、
もっとも評判が良いようだったんですね。
ところが、サンルートに電話してみたところ、
いず味は震災で閉めておりまして・・・というお返事。
なんと・・・!宮城でもそういうお店が多いですが、こちらでも。


ではどこに行こうかと現地につくまで思案していたのですが、
地図を見ると「創業85年の郷土料理のお店」と書かれているのを見つけました。
青森駅からアーケードをまっすぐ東に向かったところ、
実際に行ってみると創業90年だそうです。
「柿源」さんというお店。




90年というと畏まってしまいますが、店内は無駄なく簡素な作り。
そこそこ良いお値段しますけど、お店の方も気さくな応対で
なんか格式ばらなくて良い感じです。

温まる気がする、生姜味噌のおでんです。
こちらの方では生姜味噌や柚子味噌など混ぜた味噌が普通の様で、
ホテルでもランチでも生姜味噌ばかり食べてました。


ほっけのつみれ汁の定食。
ほっけというと、いつも"ひらき"で食べるのが普通でした。
大きなつみれがゴロゴロ入っていて美味い!ポカポカ温まります。

大きなホタテは現在は流通しにくいとのことですが、
こちらのお店ではしっかりと出てきてくれました。
これは美味かったですよ~!!ぷりぷりで偽りなし。
正直ですね、ここまで来るまでのでは、
見本より小さいぞ・・・というのばかりだったので。




こちらがホタテづくし定食(竹)です。
ホタテのフライ、ホタテの刺身、ホタテの炊合せ。
(松)だとこれに塩辛と塩焼きがつくそうです。
この震災状況下で揃えるのも皆さん大変だと思います。
でも、できるだけ良いものを出したいという心遣いが伝わってきて、
味ももちろんのこと、ほっこりした気持ちになりました。

耳を傾けると和食と和風の内装ながら、昔の洋画音楽が流れています。
港町と言えば海から帰ってきた、渡ってきた人たちの娯楽の場として、
かつては映画館がある風景は珍しいものではなかったと思います。
これは親方の映画好みではないかと思いますが、そんな在りし日の、
港町の風情を今でも大切に思っているのではないでしょうか。

苦難を越えて、お店はそれぞれの道を進んでいきます。
それぞれ取り巻く状況と考え方があると思いますが、
良いお店はできるだけ続いて欲しいと誰もが願っていることは確かです。
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